編集後記


ハイジの家の入場券
 このツアーの最も良かった点は費用が非常にリーズナブルであったことであると思います。シーズン最盛期でチョット高級感のあるツアーでしたら、恐らく二人で100万円程度は覚悟しなければならないと思います。それを凡そ半分の費用でこれだけ感動的な旅が出来たという事は私達年金生活者にとって何よりなことであると思いました。ツアーの中に組み込まれていた食事はそれ程豪華というものではありませんでしたが、私達はこの旅でグルメを期待していた訳ではなく、むしろ雄大な山を訪れることでありましたので、このツアーの設計者の意図は私達の期待とはぴったりと一致していたと思いました。

 次に良かったのは、添乗員の川島裕美さんが非常に分け隔てなく皆さんの面倒を見て下さったことだと思いました。 それにスイスの社会や歴史に就いてよく勉強されて、それをよく咀嚼した上で説明して下さったと思います。ご自分で「私の宝」と言っていた手書きのコースのイラスト地図も非常によく纏まって役に立ちました。裏側のスイスの事情や旅の言葉なども簡潔に必要なことが纏まっていたと思うます。川島さんどうも有難うともう一度申し上げたい。


ゴルナーグラート鉄道切符
 ツェルマットでの観光では午前中ゴルナーグラートに登り、午後オプショナルツアーとしてクライン・マッターホルンを訪れました。ゴルナーグラート展望台からのモンテローザ、リスカム、ブラジャー双峰、ブライトホルンそしてそれらの間から流れ出る氷河の眺めは正に壮観でした。その感激に近い写真も撮ることが出来ました。

 但し、何故かしら主峰のマッターホルンに関しては感動したことはしたのですが、30年前にスキーに来てイタリア側のチェルビニアからアプローチした時ほどの感動の強烈さはなかったように思えました。これは前にスキーに来た折には自らの足でこの名峰に近づいたのに対して、今回は機動力によってあっという間に近づいた事によるのではないかと思いました。矢張り登山の感激は汗して喘ぎ登った後のものが何よりも勝るのではないかと思いました。その意味では一駅間の下りでしたがローテンボーデンからのリフェル湖巡りのハイキングは非常によかったと思いました。時間が許せばもう少し歩いて見たかった。午後のロープウェイ・ライドでは氷河の真上を通ったことは自然の営みを目の当たりにすることが出来て圧巻でした。

 同じ意味で、エギーユ・デュ・ミディ観光は20分足らずで一気に2,000mを駆け上がるスリルはあったものの、何か感動するものが欠けていたように思った。再度スイス・アルプスを訪れるとしたら、モンブランは割愛しても良いように思いました。


クライン・マッターホルン・ロープウェイの切符
 ラウターブルネンからの登山電車は大変変化に富んだライドでした。両側を垂直に切り立った崖の底ををゆっくりと登って行き、谷を登り切った辺りで急に展望が開け、行く手にアイガー、メンヒ、及びユングフラウの名峰が突如現われ、後方にはゼロ・ゼロ・セブンのスキー・チェイスのロケで有名なシルトホルンの尾根が臨まれ、あの映画の場面が目に浮かんだ何とも楽しい登山電車であった。矢張り、山登りはゆっくりゆっくり登ってゆく上って行くのが良い。

 それと打って変わってクライネ・シャイディックからユングフラウヨッホへ向う登山電車は何とアイガー北壁をぶち抜くトンネルを行く奇想天外なものでした。メンヒとユングフラウの鞍部の雪原を歩いたことも感動的でした。グリンデルヴァルトへの下りの車内からの眺めは、これまでの白銀に覆われた荒々しい岩礁の風景とは打って変わって、黄葉した白樺林が散りばめられた高原を往くのどかな風景であった。

 将来もう一度スイス・アルプスにトライするチャンスがあれば、今度は総花的に歩き回るのではなく、出来るだけ2箇所くらいに的を絞って、少なくとも一所に2泊以上滞在してゆっくりトレッキング或はハイキング主体で計画してみたいと思っているところです。幸い今度の旅行でスイスで滞在するコツも判ったような気がしますので、自分たちで独自に計画することも出来ると思いました。言葉のことで言うならば、出発前にドイツ語の速成復習もしましたが、スイスのドイツ語日常会話言葉はドイツのドイツ語と少々違うことも判りましたし、第一スイスの人たちは殆ど流暢な英語を話し、理解することも判りましたので、付け焼刃のドイツ語を使うよりいっそ英語で通した方が通じが良いことも判りました。勿論、自分たちの希望する設計のツアーがあれば、経験ある旅行会社のツアーで行くほうがより安価で安心できるでしょうが・・・。

 ともあれ、今度の旅行は本当に楽しかった!! 

 出発直前には台風21号が接近しながら辛くも飛行機は飛び立つことが出来ましたし、帰国早々にはこの関東地方も台風22号に見舞われましたが、旅行中は本当に稀に見る天候に恵まれ非常にラッキーでした そして帰国後1週間はこのアルバムを編集しながらもう一度スイス・アルプスを楽しむことが出来ました

 最後にこのアルバム編集にあたって、妻の桂子がレストランで出された料理の名前などの示唆をしてくれたり、編集の後の綿密な校正の労ととってくれる等協力してくれたことに感謝の意を表して筆を置きます。

平成16年10月18日  長兵衛