那須・茶臼岳登山


那須・茶臼岳頂上(1,915m)直下の峰の茶屋分岐より朝日岳(1,896m)と三本槍岳(1,916m)方面を臨む

 1ヶ月程前に、大学受験前の浪人中にアルバイト先で大変お世話になった郷里の先輩から突然電話がありました。帰郷した折に小生の居所と電話番号を探し当てて下さったそうで、大変有難いことです。懐かしい長電話をしましたが、話が尽きないので、現在お住まいの那須高原に是非訪ねて来ないかとお誘いを受けました。

 那須と言えば、温泉があちこちに出ており、まだ登っていない那須岳があり、ロープウェイを利用すれば比較的簡単に登れるので、膝痛が大分回復してきた家内を伴って平成18年11月の中旬に久し振りにマイカーを駆って出かけることにしました。

 「日本百名山」で深田久弥は那須について次のように述べています。
那須の歴史や伝説を書き出したら、この短い文章には入りきらぬだろう。それ程古くから知られた地名である。もちろんそれは那須野の方だが、その広々とした量を除外して那須岳は考えられない。那須岳はその裾野によって生きている。 ・・・中略・・・ 既に景行天皇の時代に那須国と呼ばれ、国造(くにのみやつこ)が置かれたと伝えられる。 ・・・中略・・・ 誰でも知っているのは那須
与一であろう。この屋島の戦いの弓の名手は那須野出身である。そのあたりでは年中鳥獣を追っていたから、騎射の術は発達していた。源頼朝がしばしばここで巻狩を催し、・・・中略・・・ 奥の細道の芭蕉はわざわざその殺生石を見に行って、「野を横に馬引き向けよほととぎす」の句を残している。 ・・・中略・・・

 東北本線の西那須野から黒磯辺りまで、その広漠たる原が続く。山の好きなものにとっては、その果てに並び立った山の姿から目が離せない。まず正面に大きく現れるのが茶臼岳である。これは那須連山の最高峰であるのみでなく、盛んな噴煙をあげているので、一偉感である。現在唯一の活火山である。那須五山と称えられるのは、南から、黒尾谷岳、南月山、茶臼岳、朝日岳、三本槍岳を指す。 ・・・中略・・・

 那須七湯は湯本、北、弁天、大丸、三斗小屋、高雄、板室。そしてそれらの温泉を根拠として登山出来ることが、那須岳の大きな特典であろう。

 小生は、出掛ける前は11月中旬の那須野はまだ未だ紅葉の季節と期待していました。 成程、御用邸の辺りの高原低地では美しい紅葉が見られました。しかし、那須湯本を過ぎてボルケーノ・ハイウェイを駆け上がるにつれて昨夜から今朝方に降った雪が道端に薄っすらと積もり、風も強さを増してきました。ロープウェイ山麓駅の駐車場に着いた午前10時の気温は何と摂氏3度で、ハイキング気分の軽い態度が引き締まるのを感じました。ことほど左様に、今回の登山は秋の登山と言うより初冬の登山の様相を呈していました。