須川温泉と栗駒山登山


裏栗駒山の北斜面に広がる見事な紅葉

 クラブ・ツーリズム旅行社の中に千葉在住のメンバーの同好会「やまびこ倶楽部」というのがある。この倶楽部は千葉県内各地発の登山やハイキングを催行しているので、極力利用したいとかねがね思っていました。その倶楽部の今年の計画の中に「東北屈指の紅葉・栗駒山と乳白色の須川高原温泉」といううたい文句を見つけました。

 この計画は2つの点で小生の選択基準を満たしていました。第一に栗駒山は日本200名山と日本花の100名山の一つに数えられている名山であるが、標高差500mという小生の体力に見合った山であること。第二に登山前日に宿泊する温泉宿の須川高原温泉は標高1,129mの高地にあり然も小生の大好きな乳白色の温泉であることでした。

 田中澄江さんはその「花の百名山」で栗駒山登山に就いて次のように述べています。
時は7月。私は前日の北海道での講演をすませて、(中略)一関から山に向かう。 (中略) 湿地の山腹を登りきると忽然と目の前に、濃い碧色の水をたたえた沼があらわれた。昭和19年の噴火のさいにできた火口湖だというが、千年も昔からそこにあるような深い神秘的な色をしている。頂上の1,628メートルは、そこから1時間あまり。ブナやカエデ類、新緑の山腹にクルマユリがずっとのび、葉が大きくなっている。クルマユリは東北の山々でよく見かけるが、私はオニユリも葉の形、花の形ともに清楚で好きである。頂上からは早池峰山、鳥海山がはるかに、焼石連峰がすぐ目の前にゆるやかな稜線を描いていた。この山は花も多いけれど、私は濶葉樹林が黄紅葉したらどんなに見事であろうか、秋にもまたと思った。

 須川高原温泉のパンフレットは次のように須川温泉に就いて述べています。
栗駒山の北方、中央火山丘である剣岳の北麓に位置する高原の温泉。標高1,129m、潅木や溶岩、豊富な高山植物に囲まれた温泉です。その湯とおいらん風呂(蒸し風呂)の歴史は古く、徳川時代から湯治場として親しまれ300年以上もの間、みちのくの秘湯として多くの人々の心を、身体を慈しんできました。その泉質は日本でも非常に希な強酸性のみょうばん緑ばん泉で乳白色を呈している。