四国修行お遍路(伊予の国の前半)

               
四国五十番繁多寺(松山市)の山門前にて
久万高原の古岩屋荘前の奇岩
         
 四国お遍路の旅は昨年11月末(2009/11)に阿波の国の一番札所霊山寺(りょうざんじ)から始めて、今回は五回目の区切り打ちとなり、伊予の国の前半の巡拝となりました。

 最近数週間腰痛に悩まされ、掛かりつけの整形外科医に行ってMRIスキャンで診てもらったところ、椎間板ヘルニアであると診断されました。このような状態では、お遍路に出ても途中の峠越えの山中で激痛が始まったら大変だろうから、今回のお遍路は思いとどまった方が良いのではないかと直前まで逡巡していました。

 然しながら、出発予定の2,3日前になっても旅への想いが断ちがたくち難く、遂に出発することになりました。但し、バスや電車のような交通機関が利用できる箇所は出来る限りそれ等を使っての旅にしようと割り切ることにしました。

 大袈裟になりますが、ここで思い出されたのは奥の細道の冒頭の出立の場面でした。

      ()く春や 鳥()き魚の 目は(なみだ)
 

    (これ)矢立(やたて)(はじ)めとして、 行く道なをすすまず。 人々は途中(みちなか)に立ちならびて、 
    後かげのみゆるまではと見送るなるべし。

 尤も心配して見送ってくれたのは家内だけでしたが、今回はこの夏突然他界した古い友人の霊を弔う意味もあって、不安な気持ちでの旅立ちとなりました。

 今回の旅の舞台は伊予の国の南部で、四国お遍路八十八ヶ所の内では一番札所霊山寺の真裏で一番遠い四十番観自在寺(かんじざいじ)から始まるのどかな愛南地方です。 ”のどかな愛南地方”と言えば戦後間もなく獅子文六によって発表されたユーモア小説「てんやわんや」の舞台としての記憶が甦ります。この獅子文六の世界を歩いてみたいという希望もありました。

 四国遍路の地図上ではこの愛媛県は「菩薩の道場」といわれ、お遍路の3番目の「遍路ころがし」の峠越えの難所が待ち構えています。自分自身の体力とスケジュールのコントロールが課題でもありました。


お遍路の3番目の「遍路ころがし」の難所と言われている農祖峠の入口